根に持つわたし 2
あれは確か片付けの時間、一人の男の子が遊びほうけて、全然手伝わないとか、そんな理由だったと思う。
私達女子3人は、連れ立って、プールサイドで立ち話をしている先生達のところへ、告げ口に行った。
一人の女の子が、「○○くんが、全然手伝ってくれないんだよ!」とかなんとか説明すると、
あらそれはいけないわね、と先生達は応えた。
私はすぐさま、「本当に遊んでばかりなんだよー!」と付け加えた。
すると、一人の先生が、こっちを見ながら、薄笑いで、「たけぞうちゃんに言われてもねえ〜」と言った。
周りの先生達は困ったような顔をしながら合わせて笑っていた。
私はまた愕然として、何も返せなかった。
私は特にこの2件のエピソードを、小学低学年頃まで、ひどく根に持っていた。ずっと心の奥に引っかかっていた。実は今も時々思い出して、妙な気持ちになる。
先生達の真意は今となっては知る由もないし、私の記憶違いの部分もあるかも知れない。
だが、少なくとも、幼いながらに、当時かなり心をえぐられた、というのは事実だ。