幸せな女

昔から、猪突猛進。不注意あり。楽しくポジティブに育った30代の子持ち女の回想記となっております。

根に持つわたし 2




あれは確か片付けの時間、一人の男の子が遊びほうけて、全然手伝わないとか、そんな理由だったと思う。





私達女子3人は、連れ立って、プールサイドで立ち話をしている先生達のところへ、告げ口に行った。





一人の女の子が、「○○くんが、全然手伝ってくれないんだよ!」とかなんとか説明すると、

あらそれはいけないわね、と先生達は応えた。




私はすぐさま、「本当に遊んでばかりなんだよー!」と付け加えた。




すると、一人の先生が、こっちを見ながら、薄笑いで、「たけぞうちゃんに言われてもねえ〜」と言った。





周りの先生達は困ったような顔をしながら合わせて笑っていた。





私はまた愕然として、何も返せなかった。






 私は特にこの2件のエピソードを、小学低学年頃まで、ひどく根に持っていた。ずっと心の奥に引っかかっていた。実は今も時々思い出して、妙な気持ちになる。





先生達の真意は今となっては知る由もないし、私の記憶違いの部分もあるかも知れない。





だが、少なくとも、幼いながらに、当時かなり心をえぐられた、というのは事実だ。

根に持つわたし 1




「あー、違う、そういうことじゃないんだよなあ。」




その女性は悪気なく、きっとなんのことはなく、そう私に言った。





突然、一本の指を目の前に出しながら、

「これをじっと見て」とその人は言った。





私は目をできる限りまんまるくして、その指をみつめた。





そうしたら、そうじゃないんだよな、と彼女は言ったのだ。そしてすぐ別の子の所へ行ってしまった。






どうやら寄り目になる、と言うのが正解だったらしい。






私はその何気ない一言がショックで、しばらく愕然とした。





多分5歳くらいだったと思う。





保育園時代の、記憶に残る一場面だ。





私はこの年頃の記憶がわりとよく残っている。




でも思い出すのは、恥ずかしさとか、悔しさといった、どちらかというと、マイナス寄りの感情を伴うものばかりなのだ。